CDって流通かけたら儲かるの?
CD販売
CDの流通をかけて儲かるかどうかなんてそれはもうリリースするアーティストさん次第です、としか言いようがないんですけど、でも誰がアルバム出してもほぼ間違いなく利益が出ていた時代があります
だいたい2016年の夏くらいまでにCD出しているアーティストは、ほとんど損益分岐点ラインかちょい黒字くらいは出しているんじゃないでしょうか。
TSUTAYAの存在
理由はすごくシンプルで、TSUTAYAがレンタルとして数百枚単位で買ってくれていた、からなんですよね。凄い。
もちろん、アルバム販売の値段が3,000円としても、その金額では買ってくれませんよ?(笑) アルバムの値段がどれだけ高くても240円とかそんな程度です。(売れっ子アーティストさんなら買い取り金額の引き上げとかあるのかもしれませんが、どうなんでしょうか)
ただ、買い取り金額自体は安いんですけど、まとめ買いしてくれるので、結構なお金が入ってくるんですよね。
もちろんアーティストにもよるんですが、500枚くらいは固いと思います。つまり、
240円×500円=120,000円
は入ってきます。おいしい。
CD製作費
おいおい、CD制作にはもっと金がかかるだろうし、そんなお金もらったところで焼け石に水じゃないか、って思う人もいるかもしれませんが、今の時代実は格安でCD制作できたりするんですよ。
今回は細かい話は抜きにするんですが、ざっくり20-25万円くらいでできます。 だいたい下記項目が制作費用として発生するものです。
- CDプレス
- ジャケットデザイン
- レコーディング
- ミックスス・マスタリング
- 作曲
- 作詞
- 歌
アーティストの中にはデザインもできるし、家でレコーディングできるし、作詞作曲、歌までやる人って存外いたりします。できなくても友達とかに頼んで安く済ませちゃったりとか。
そういうわけで製作費が仮に200,000円としても、レンタル代が120,000円入るんですから、80,000円をなんとかすればいいわけですよね。
アルバム2,000円で販売すれば、40枚手売りで終わり!
アーティストさんにもよりますが全然無名でも、流通で20-40枚は外に出ていくかと。
流通で売れた作品の半分は流通会社にもっていかれるんですけどね。
なので、意外と昔はCDを出す敷居って低かったんです。
ことさら、去年の夏はレンタルが500どころか2000枚決まっている人もちらほらいました。全くの無名な人というわけではないですが、流通で150枚売れればいい方かなあ、という感じの人たちです。
240円×2,000=480,000円
圧倒的な黒字ですな。
レンタルの現状
でも、もうこのレンタルはもうほぼなくなってしまいました。
流通会社でその月に出される作品群の中で上位2名くらいしかレンタルが決まらなくなったからです。
なんじゃこりゃ、と思いましたが、どうもTSUTAYAがレンタル部門の予算を下げたんでしょう。
業績不振そうなのは目に見えてわかりますから、不思議ではありません。
私のレーベルからも、がんがん流通出しておけばよかった(笑)。